2年間のトレーニングコースが終了しました。
桜も満開になった日曜日。
2年間のナラティヴ実践トレーニングコースの全行程が終了しました。
ナラティヴ実践トレーニングコースは、ナラティヴ実践協働研究センターが提供している日本で唯一のナラティヴ・アプローチの専門的なトレーニングの場です。
世界で最も早くナラティヴ・アプローチをカウンセラー教育課程の中心に据えてきたニュージーランドのワイカト大学でのカウンセラー教育のスタイルをベースに、日本の文脈に合う形で構成し直した2年間のトレーニングコースです。
2年前ここにアプライしようと決心した時は、自身のファシリテーションや組織支援に役立つに違いないと思ったから。
それは今でも変わらないけれど、それ以上に、ナラティヴ・アプローチの魅力に引き込まれ、社会構成主義というパラダイムの世界に惹きつけられている自分がいます。
そのことを考えると、自分でも驚くくらい遠くまで旅をしてきたような、そんな気もしています。運ばれてきたイマココの地点は、おそらく2年前の私は想定してなかったところ。
2年前のスタート時に言われたのは、『めんどくさいことに取り組む価値』。
ナラティヴ・アプローチの文献は大方の人が、難しくてわからないと少々とっつきにくさを持たれてしまうものなのですが、「2年間、そのめんどくさいことに真摯に取り組んでみて欲しい」と言葉をもらいました。2年間終わってみて、確かに文献を以前よりは読めていると感じるその感覚は少し味わえているような。この難しい文献に書いてあることと少し仲良くなれたような。そんなことを感じられる自分に、よく頑張ったね、と言ってあげたいです。
オフィシャルな場はもとより、有志の仲間との勉強会やレポート課題への取り組みなど、この2年間このコースを中心に自分の生活が回っていたので、それが終わってしまう一抹の寂しさを今味わっていますが、ここまでこれたのも仲間の皆さんのおかげです。本当に有難きこと。
ナラティヴ学びに終わりはないと言われていますが、そんな終着点はない旅をこれからも楽しんでいきたいと思っています。
写真は、ニュージーランドのオウム。「KEA」
このコースでは、期を表す際に数字で表すとそこに年功序列のイメージもくっついてきてしまうので、ニュージーランドの鳥の名前で表しています(この価値観も社会構成主義っぽいですね)。
私たちの期は「KEA」。マオリ語でケア (Kea)とは、ミヤマオウム(深山鸚鵡、Nestor notabilis)のこと。いたずらっ子だけど、世界で最も頭のいい鳥とも言われてるらしいです。